京都の秋は、歩くたびに心を揺さぶられる季節。
鮮やかな紅葉に包まれた寺院を巡り、参道で香ばしく焼かれるあぶり餅を頬張れば、まるで時がゆっくり流れるようなひとときを味わえます。
今回は、大徳寺の紅葉と今宮神社、あぶり餅を楽しむコースをご紹介。
アクセス方法から紅葉の見頃、参拝の見どころまでまとめました。
秋の京都を、紅葉と甘味の両方で満たす旅へ出かけてみませんか。
京都の紅葉はシーズンになると観光客でにぎわいます。
大徳寺を訪れるなら、宿泊や観光の拠点を早めに確保しておくと安心です。
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京都駅から大徳寺・今宮神社へのアクセス
初めて訪れる人が気になるのは、やっぱり「どうやって行くの?」というアクセス情報。
ここでは京都駅から大徳寺、そして大徳寺から今宮神社へ歩いて向かうまでのルートを、分かりやすく紹介します。

大徳寺境内では塔頭が20以上ある広さ。
到着してからも歩くことになるので、その分の体力も考えて計画してくださいね。
大徳寺・あぶり餅屋(2軒)・今宮神社 位置情報

【リンク】 京都駅から大徳寺へのアクセス(公共交通機関) Googleマップ
市バスで行く方法(最も一般的)
京都駅前のバスターミナルから「北大路バスターミナル行き」などの市バスに乗車し、「大徳寺前」停留所で下車。
所要時間は約30〜40分、料金は230円です。
紅葉シーズンは道路の渋滞で遅れることもあるので、時間には余裕を持ちましょう。
地下鉄+バスで行く方法(渋滞回避に便利)
京都駅から地下鉄烏丸線で「北大路駅」まで約15分。
そこから市バスに乗り換えて「大徳寺前」まで約5分で到着します。
バス区間が短いので渋滞の影響を受けにくく、時間を読みやすいのがメリットです。
タクシー利用の場合
荷物が多いときやグループ旅行なら、タクシーも便利。
京都駅から大徳寺までは約30分、料金は3,000〜4,000円ほどです。
人数が多いときは市バスより効率的な場合もあります。
大徳寺参拝後、今宮神社へ徒歩で移動(約10分)
大徳寺を拝観したあとは、北門から参道を抜けて徒歩約10分で今宮神社へ。
鳥居の手前にはあぶり餅のお店が2軒向かい合って並んでおり、香ばしい匂いが漂ってきます。
紅葉散策の余韻を感じながら歩けば、さらに旅気分が盛り上がりますよ。
大徳寺の紅葉

静寂に包まれた境内に一歩足を踏み入れると、目の前に広がるのは赤や橙に染まった木々たち。
大徳寺の紅葉は華やかさよりも落ち着きがあり、しっとりと京都らしい風情を感じさせてくれます。
ここでは見どころの塔頭(たっちゅう)や庭園、紅葉のピークを迎える時期をご紹介します。

塔頭はそれぞれ有料なので、どこを拝観するか目星をつけておくのがオススメです。
紅葉の見どころ(塔頭・庭園)
大徳寺は臨済宗大本山として広大な境内を誇りますが、紅葉の見どころは、数ある塔頭寺院にあります。
紅葉で特に人気なのが、龍源院、黄梅院、高桐院(拝観休止中)。
石畳の参道を歩くと、両側から枝を広げるモミジが頭上を覆い、まるで紅葉のトンネルを抜けるよう。
静かな足音とともに、赤や橙のグラデーションに包まれる瞬間は、秋の京都ならではの贅沢です。
また、龍源院では枯山水庭園に映える紅葉が魅力。
白砂の上に鮮やかな赤が舞い落ちる光景は、凛とした美しさがあり、時間を忘れて眺めてしまうほど。
見頃時期と混雑状況
例年の見頃は 11月中旬〜下旬。
朝晩の冷え込みが強くなる頃、境内の木々が一気に色づきます。
観光シーズンでも、清水寺や嵐山ほどの混雑は少なく、比較的落ち着いて紅葉を楽しめるのも大徳寺の魅力。
おすすめは午前中の早い時間帯。
澄んだ空気とやわらかな光に照らされた紅葉は、ひときわ鮮やかに感じられます。
紅葉が楽しめる塔頭(拝観料と基本情報)
境内自体は自由散策できますが、紅葉をじっくり味わうなら塔頭の拝観がおすすめです。
- 龍源院
常時拝観できる塔頭。
庭園と苔のコントラストに紅葉が映えて、秋らしい雰囲気が味わえる。
拝観料:大人350円 - 黄梅院(おうばいいん)
ふだんは非公開。秋の特別公開あり。
2025年10月3日(金)~12月7日(日)
拝観料:大人1,000円
千利休ゆかりの直中庭が紅葉に染まる姿は見応え抜群。 - 高桐院
散り紅葉で特に有名。現在は拝観休止中。訪れる前に再開情報を確認しておくと安心。
坐禅体験もできる大慈院と大仙院
大徳寺では塔頭ごとに坐禅体験ができます。
それぞれ開催時間やスタイルが違うので、予定や目的に合わせて選ぶと良いですね。
大慈院
椅子に座っての坐禅。住職考案の体操あり。
- 料金 坐禅のみ1,500円/精進料理の朝食付き3,500円 どちらも要予約
- 開催日はHPで確認
- 時間 朝8時から坐禅約1時間、朝食9時から

私は大慈院で「坐禅のみ(1,500円)」を体験しました。
椅子に坐って行うので安心感があり、和尚さんのお話もユーモアたっぷり。
「坐禅をしたからといって、何かが変わるわけではありませんよ」というお話から坐禅の奥深さを実感することができました。

虫除けなど、蚊の対策が必要。
ズボンなど動きやすい服装で。
大仙院
畳の上で足を組み、合掌すれば警策(きょうさく)で肩を叩いてもらうこともできます。
- 料金:1,000円 要予約 (※別途拝観料が必要)
- 開催日:毎週土日+毎月24日
- 時間:16:30〜17:45
「リラックス感を味わうなら大慈院」「本格的な雰囲気を感じたいなら大仙院」と、自分に合った体験を選べます。
その他の気になる塔頭
常時拝観できる塔頭もあります。
- 瑞峯院
- 拝観料 400円
- 拝観時間 9時00分~16時00分
- 見どころ 枯山水庭園「独坐庭」「閑眠庭」
大徳寺 境内地図
大徳寺は境内が広いので、地図を見ながら回るのがおすすめです。
総門から入って、順に塔頭や紅葉スポットをまわるのが一般的です。

今宮神社とあぶり餅

境内に漂う静かな空気と、参道にただよう香ばしい匂い。
今宮神社ではご利益に手を合わせた後に、名物のあぶり餅を味わうのが定番です。
紅葉の余韻に浸りながら甘味でひと休みする、この贅沢な流れが散策のハイライトです。
今宮神社の見どころ(玉の輿・健康長寿のご利益)
今宮神社は「玉の輿神社」として知られる縁結びや開運のご利益があり、地元の人々に長く親しまれてきました。
境内は静かで落ち着いた雰囲気で、紅葉の季節は鳥居や本殿の周りに色づく木々が映え、趣ある景色を楽しめます。
あぶり餅の食べ比べ(かざりや vs 一和)
実はここが一番のメインだったりします。
参道の両側には、創業400年以上の老舗 「一和(いちわ)」 と、向かいに建つ 「かざりや」 の2軒が向かい合って営業しており、どちらに入るか迷うのも楽しみのひとつ。

このあぶり餅は、テレビや雑誌でもたびたび紹介される有名グルメ。
休日は行列ができることもあるほどの人気です。
炭火で香ばしく焼かれた小さなお餅に白味噌だれを絡めた、素朴ながらクセになる味わいです。
- お餅はふんわりとした口あたり
- タレは甘めの白味噌味
- ほんのりお酒の風味を感じました
- お餅は弾力しっかり
- タレはコクのある白味噌味
あえて両方で食べ比べしてみるのもおすすめです。
焼き加減や味噌だれの風味にそれぞれ個性があり、「どっち派?」と話題にしながら食べる時間は旅の醍醐味そのもの。

どちらもおいしくて、食べ比べると味や食感の違いがよく分かります。
ただし、お餅なのでけっこうお腹が膨れます。
どちらかを持ち帰りにしても良いですが、「3時間以内に食べてください」とのことでした。
大徳寺から今宮神社へ|徒歩でめぐるモデルコース

「どの順番でまわるのが一番スムーズ?」と考える方のために、実際の散策ルートをシンプルにまとめました。
紅葉を堪能し、香ばしいあぶり餅でほっと一息、そして参拝で心を整える――
そんな秋の京都を体いっぱいに感じられる半日コースをご紹介します。
紅葉メインのプラン(午前遅めスタート)
塔頭を巡りながら、紅葉に包まれた境内をのんびり歩きます。
北門を出ると漂う香ばしい匂い。400年以上続く老舗の味を食べ比べてみるのもおすすめ。
玉の輿や健康長寿のご利益に手を合わせて、落ち着いた境内をゆっくり散策。
坐禅から始めるプラン(午前中おすすめ)
椅子で気軽に体験できる朝の坐禅。
精進料理を楽しむなら所要時間は8時から10時まで。
静かな時間で心を整えてからスタート。
境内や塔頭をめぐりながら紅葉を楽しむ。
玉の輿や健康長寿のご利益をいただいて、ゆっくり散策。
あぶり餅の店は10時からオープン
ふわふわ派「かざりや」か、弾力派「一和」か。
食べ比べも楽しい。
大徳寺から今宮神社へ――その一歩ごとに、京都らしさを体いっぱいに感じられる特別な時間が待っています。
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まとめ

大徳寺の紅葉と今宮神社のあぶり餅をめぐるこの散策コースは、観光地の喧騒を離れて、ゆったりと京都を味わえる贅沢なひととき。
帰る頃には「やっぱり京都に来てよかった」と思えるような旅になるはずです。
赤や橙に染まる参道を歩き、
香ばしいあぶり餅を頬張り、
ご利益に手を合わせる――
秋の京都の魅力をギュッと詰め込んだ時間は、きっと忘れられない思い出になります。
大徳寺から今宮神社への散策に出かけてみませんか?京都で最高の秋を感じて下さい。
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